新たな教育的出会いを求めて・2
看護学生の評価と個別教育
黒川 肇
1,2,3
1鹿児島中央看護専門学校
2九州学院大学
3霧島女子短期大学
pp.174-181
発行日 1981年3月25日
Published Date 1981/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907531
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I.看護学生を見る目とその評価
1か年有余にわたる入院療養生活の体験から,私の看護学生を見る目,感じる心,ひとりひとりに対する評価は,以前の模索的・気分的なものから,確かな実感的なものに変わってきた.目がひらけ,深く確実になったものと思う.
第1に,頼もしい若者,大事に考え,それでいて厳しく教育しなければならない人たちだという実感である.あれだけさまざまな手を尽くし行動をとらねばならない看護,生きた心として泌み通る心の深さ,疾患に対処する適切な知識と判断力,これらを一体的に具備しなければならないと思われる看護に,近い将来に身を挺する人たちである.こうした思いが,発病以前の観念的な思念に比べて,まさに実感として湧いてきた.それとともに,看護学校の責任も厳しいことを改めて自覚した.
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