私の発言
手と耳でする看護
大石 杉乃
1
1慈恵看護専門学校
pp.1-5
発行日 1981年1月25日
Published Date 1981/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907505
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髭,爪,耳の後ろ,足の裏
病み,横たわっている人を見たとき,なぜか髭と耳の後ろ,爪,そして足の裏が気になる.‘ここでは看護婦さん皆さんが親切で……’と笑みを浮かべながら語る患者さんの足の裏が角質化していたり,黒ずんでいると,無性に悲しくなってしまう.
働き始めての2,3年のころは仕事を覚えることに力を注ぎ,行っているケアや処置に疑問をもつ余裕はなかった.命にかかわるケアや,大きな検査の介助や処置,心電図を速く正確に読むことなどに心を奪われていた.
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