病気のある風景・12(最終回)
ぼくは地方勤務医
徳永 進
pp.777-781
発行日 1980年12月25日
Published Date 1980/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907503
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医学部にはいるまで
ぼくが医者になろうと決めた理由は特になかった.家族,親類に医者がいるわけでもなかったから,医者になることを強制されることもなかったし,医者であるおやじをみていて‘医者だけにはなりたくない’と言って新聞記者になったぼくの親友ほど,医者を避ける気持ちも持ち合わせていなかった.
医者になった理由など,あってもなくてもどうでもいいことだけど,思えばふたつほど,理由にならない理由があるかも知れない.
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