私の発言
老人とはだれか
森 幹郎
1
1奈良女子大学家政学部
pp.593-598
発行日 1980年10月25日
Published Date 1980/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907480
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新・初老論
岩波書店の“広辞苑”を開いて,‘初老’ところを引くと,‘①老境に入りかけた年ごろ.②40歳の異称’とある.昭和30年発行の第1版も,昭和44年発行の第2版も同じである.また三省堂の“国語辞典”を開いてみると,‘肉体的な盛りを過ぎ,そろそろからだの各部に気をつける必要が感じられる時期.〔もと,40歳の異称.現在は普通に50歳前後をさす〕’とある.昭和47年発行の初版である.
“広辞苑”の初版の編集は,その自序によれば,昭和23年にそのスタートを切ったもののようである.‘初老’を40歳とする解釈は,そのころとしてはおかしくなかったといってよい.
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