特集 老人保健と老人福祉
老人の施設ケアシステムにおける発展段階—国際比較の視点から
森 幹郎
1
Mikio MORI
1
1奈良女子大学家政学部生活経営学科
pp.700-705
発行日 1981年9月15日
Published Date 1981/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206383
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
■施設ケアシステム発展の4段階
昔,老人の扶養は子供(夫婦)の責任であり,一般的には社会のかかわることではなかった.また,子供がいなかったり,子供(夫婦)が貧しかったりして,老人の扶養が行われないと,親族や近隣の人が互いに助け合って,その老人を扶養したものである.そして,極めて例外的に,極貧の老人たちだけが施設に収容された.救貧施設といわれるものがこれである.救貧施設はその後,発展を遂げ,今日の福祉施設となったのであるが,その発展の跡を顧みると,およそ4つの段階に分けられる.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.