——
看護学校の地域性と定着性について・1—奈良県立医科大学付属看護専門学校の入学状況
中尾 主一
1
,
津田 紀子
2
,
瀬山 和世
3
1奈良県立医科大学付属看護専門学校
2奈良県立医科大学付属看護専門学校第1部課程
3奈良県立医科大学付属看護専門学校第2部課程
pp.152-159
発行日 1980年3月25日
Published Date 1980/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907422
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
1府県1医大といわれるほどに,最近は医学教育の地域医療における重要性が強調されてきた.従来,医科大学は‘象牙の塔’あるいは‘白い巨塔’とよばれ,一般社会を寄せつけない,閉じられた高度な研究の場であると考えられた.したがって,医療や医学教育については,比較的顧みられることも少なく,地域とのかかわり合いなど全く考えられないことであった.
ドイツ医学の流れを汲み,自然科学的・個人医学的な傾向に偏っていた我が国の医学においても,医療の主体が医師ではなく,患者であることの再認識とともに,患者不在の医学に対する反省が行われるようになってきた.当然のことながら,医科大学も,地域に向かって開かれた存在であるべきであって,地域医療あるいは包括医療とのかかわり合いをさけるべきではないと考えられるようになった.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.