——
看護学校の地域性と定着性について・2—奈良県立医科大学付属看護専門学校の卒業・就職状況
中尾 主一
1
,
津田 紀子
2
,
瀬山 和世
3
1奈良県立医科大学付属看護専門学校
2奈良県立医科大学付属看護専門学校第1部課程
3奈良県立医科大学付属看護専門学校第2部課程
pp.378-385
発行日 1981年6月25日
Published Date 1981/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907554
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
看護教育の本質からすれば,看護学生の定着率など形式的にすぎぬ,と言われるかもしれない.しかし地域医療,ことに病院医療は医師のみで遂行できるものではなく,多くのパラメディカルの人々の協力が必要なことは,いうまでもない.そのなかでも,看護婦の占める役割は大きく,専門的な知識と高い学力を必要とするようになってきた.
そして,新しい知識と高い学力を持った看護学生の定着は,准看護婦の看護学校進学や,現在の看護婦の卒後研修とともに重要な地域医療上の問題であり,決して本質的な問題と無関係ではない.単なる量的確保という形式論ではなく,本質的な看護婦定着の立場からみれば,県内入学生を数多く入学させることではなく,いかに学力の高い県内入学生が得られるかということでなければならない.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.