第1回四大学看護研究会研究報告
研究報告・1—高等学校における看護教育の諸問題—昭和50年度教職員免許法認定講習受講生のアンケートを中心として
山元 重光
1
,
木場 冨喜
1
,
守 旦孝
1
,
水上 明子
1
,
河瀬 比佐子
1
,
萩沢 さつえ
1
,
城 慶子
1
,
成田 栄子
1
1熊本大学教育学部特別教科(看護)教員養成課程
pp.471-478
発行日 1976年8月25日
Published Date 1976/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907012
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はじめに
高等学校における看護教育は,昭和39年に発足して以来約10年を経過しているが,まだ全般的に多くの問題をかかえていることは周知のとおりである.それは看護の専門的職業確立への志向や,病院における役割分担などに伴う准看護婦教育制度の存続に関することなどの看護界の事情,さらに准看護婦は地域医療を支えている,とも言われている日本の医療制度の現状などともからんで,大きくゆれながらまだ多くの問題が残されている.
しかし,高等学校における看護教育の発足は,ひとつの見方をすれば各種学校のレベルでしか考えられたかった看護教育が,学校教育法に基づく教育の発展を促し,社会的評価にある影響を与えたことも否定できない.そして,それは,広く日本の教育の全体的立場に立って,すでにその教育制度が確立していると考えられる,他の領域との比較においてみると,まだ‘教育’の出発点に立っているということもできよう.
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