特集 世界の看護教育制度
フランス共和国
華表 宏有
1
1琉球大学保健学部(疫学研究室)
pp.627-635
発行日 1974年11月25日
Published Date 1974/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906816
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Ⅰ.概況
フランス共和国(以下フランスと略す)における看護教育の歴史は,1901年に女医のアミルトン博士がボルドーの健康の家の所長に就任し,そこで養成期間2年の教育を実施したことに始まる.そして,1908年にはフランス本土に当時のイギリスの看護婦学校に範をとった学校が7校開設されている.
しかし,看護婦としての資格が国家の制度として確立したのは,第1次世界大戦が終わった1922年からである.すなわち,1922年6月27日付政令で,従来より看護の業務に従事しかつ一定の条件を満たしている者に対して‘看護婦’の称号を持つことを許可する‘職業能力免状’が制定された.これによって,1924年末までに約2万5000人に看護婦の称号が与えられた.
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