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看護生理学実験
三原 勉
1
,
小山 倫子
1
,
星田 和子
1
,
湯越 好子
1
1大阪府立白菊高等学校専攻科
pp.594-598
発行日 1974年9月25日
Published Date 1974/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906811
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はじめに
看護の科学が問題にされてからかなりの時日が経過し,その間多くの優れた研究が発表されてきているが,看護教育の場で特に看護技術の領域での科学的検討は,まだ不十分であることは否めない.看護の技術は,医療技術の研究に基づくものが多いのは当然である.しかし,看護技術がせまい意味での医療技術から独立し,対等になろうと努力されてきている現在,看護技術の科学性は独自のしかも明白な科学的基盤に立つものでなければならない.すなわち,借り着から仕立着になることが看護界の内外から要求され,かつ期待されている.このことは,多くの看護研究論文からもうかがわれる.
我々は看護教育の現場にあって,日進月歩の医療技術に即応でき,かつ真の看護の在り方を実践のなかで求め,教えようとする専門職としての科学的看護技術が,どのようなものかを謙虚に探究することが,重要かつ必須の事柄である.つまり医学界それ自体が医学の進歩を支えている基礎医学の研究に,自己の生涯をかけようとする医学徒の不足を嘆くのとは対照的ではあるが,目下地味に着実に看護の発展を願う目的のために,共通する重要な課題であろう.
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