教育の眼
言葉の教育(1)
佐藤 忠男
pp.487-491
発行日 1974年7月25日
Published Date 1974/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906795
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日本語には,1人称というのは,一体どれくらいあるのだろうか.私,僕,俺,わたし,あたし,わし,おら,これくらいが基本で,拙者,それがし,わらわ,といった古い言葉から,あたい,おいら,あっし,手前,など,実際にはそうだれもが使うわけではないが,映画や芝居の中ではちゃんと市民権を持っている言葉まで,更には,朕,当方,こっち,こちとら,など,数えあげてゆくとキリがない.
2人称もまた,同じ様に多い.あなた,君,お前,おめえ,あんた,そちら,そちらさま,貴様,その他その他である.
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