教育技術ゼミ
情報量という測度・1—等確率事象の場合
小栗 貢
1
1東邦大学
pp.555-558
発行日 1972年9月25日
Published Date 1972/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906620
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前回は,相関の問題の延長として,変数間に相関関係があるとき,一方の変数から他方の変数を推定するのに役立つ回帰方程式を求める方法について述べた.ところで,これまでの論稿は得られたデータの整理・要約といった記述的な作業,つまり様々な統計的手法に共通する準備作業に類するものであった.そして,これから数回にわたり,教育事象に関する確率モデルとしての理論的な分布について述べるのが話のオーソドックスな順序であるが,今回は趣きを変えて,現代科学のトピックのひとつである‘情報’の問題をとりあげてみようと思う.
情報の問題といっても,しかしながら,教育の全体システム論としてのマクロな視点や方向づけというよりは,問題をできるかぎりミクロにしぼってHOW TOレベルで,情報とは何か,情報の定量的な測度はどのように規定し,どのようにして求めることができるか,に話を限定しよう.
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