分析・討議
よい臨床指導とは何か
沼野 一男
1
,
中西 睦子
2
,
小島 礼子
3
,
伊藤 昭子
4
,
結城 瑛子
5
1東邦大学
2神奈川県立衛生短大
3慶大厚生女子学院
4日本看護協会教育部
5聖路加看護大学
pp.341-351
発行日 1972年6月25日
Published Date 1972/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906595
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
調査結果をみて感じること
沼野 きょう問題にすることは,“よい臨床指導とは何か”ということです.よい臨床指導ということに対して,その‘よさ’に関しては,臨床指導とは何かということはかなりはっきりしているし,現実に行なわれているわけですけれども,よい臨床指導とは何かという場合の‘よさ’というものがはっきりわかっていない.ではよい臨床指導というのはどういうものなのかということを,きょうここではっきり結論を出すことが目的ではないわけです.
ひじょうに漠然とした形で,よい臨床指導ということでどういうイメージを指導者の方,それから実際に臨床指導をうけている学生が,もつだろうかということで調査をしたわけですね.ですから,いわゆるアンケートという形ではっきりこちらで項目を立てて聞いていったというわけではなくて,ただ“よい臨床指導とは何か”という形で漠然とした問いを発してみたわけです.その結果をカードにとって,そして大体似かよったものを集めていくというやり方で,指導者の側から見ると‘指導者のパーソナリティー’,大きく分けますと指導者のパーソナリティー,指導者の能力,それから‘指導目標に対すること’‘指導の内容に関すること’‘指導方法に関すること’‘受入れ体制’‘兼務でなく専任をというようなこと’‘よい臨床指導を阻む条件’,これはいままで言ったことを裏から言うことになるかもしれませんが,このような形で分類をしていったわけです.
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.