えっせい・教育との出会い
教師のわれこそ“わが解体”を
大野 トクヱ
pp.65
発行日 1971年7月25日
Published Date 1971/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906492
- 有料閲覧
- 文献概要
大学教授であれ,小学教師であれ,同じく「教育」というずっしりと手ごたえのある仕事を行なっていくうえでの教師は,似たりよったりな悩みを悩むものだ。
ここ数年,職員会議の議題が,教育上非常に重大な内容をもつもので,しかもその考え方が互に対立し,会議の空気は暗鬱となり,しかも教育をあるべき姿にあらしめるためには,どうしても発言・説得・抵抗をくり返さなければならないという,そのキリキリとした緊張感が会議の席を支配するようなとき,その真最中に,私は必ず急に腹痛,便所にかけこんで下痢をした。いわば,事務打ち合わせ的な時なら何の異常も現われないのに。
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.