連載 全国の事例や活動に学ぶ
今月の事例 石川県石川中央保健福祉センター
急がばまわれの人づくり
宮下 基子
1
,
和田 秀樹
2
1石川県石川中央保健福祉センター健康推進課
2川崎幸病院老年精神科
pp.380-381
発行日 2001年5月15日
Published Date 2001/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902512
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「ノーマライゼーション」の言葉が社会に浸透するとともに,一般の人々の障害者への考え方も大きく変わってきました.しかし,精神障害者に対しては,依然として理解不足からくる偏見が強く残っています.石川県では精神障害者への理解と地域支援強化を目的として,平成8年度より県下すべての保健所でメンタルヘルスボランティア育成事業(以下,メンボラ事業)という「人を育てる」事業を実施しています.
メンボラ事業は育成講座と活動講座の2本立てで,その後の修了生によるボランティア活動も,継続的に保健所が支援しています.受講生には児童民生委員や婦人会会員など,地域のキーパーソンが多く,その後の地域啓発の大きな力となっています.例えば,修了生によるボランティアグループ「たんぽぽの会」が,毎年メンタルヘルスに関する講演会を自ら行ったり,平成11年度には保健所に代わって,自分たちでメンボラ講座を開催し,新たな仲間を育成するなど活躍しています.
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