講義ノートから
看護学総論・1
服部 裕
1
1奈良県立医科大学第2外科
pp.46-51
発行日 1971年4月25日
Published Date 1971/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906450
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はじめに
昭和36年から,私は奈良医大付属高等看護学校1部(注1)で講義を続けております。
私の専門は脳神経外科ですので,それを担当していたわけですが,実際に講義をしてみると自分の専門の領域だけの講義でよいものだろうか,という壁につきあたったわけです。といいますのも臨床で医療チームを組む場合には医師はその役割を果し,ナースもその役割を果す中から真のチームワークが生まれるはずなのですが,なかなかその通りに行なわれていないのが現状なのです。それは,やはり看護の役割が明確にされていないことにも一因があるように思えるのです。そこで私は,単に自分の専門を講義するだけでなく,生徒とともに看護学とは一体どのような学問なのかを考えてみようと思ったわけです。そして,与えられた20時間の約半分を使ってそのテーマを巡って生徒とデスカッションしていたのです。
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