特集 成人看護学指導の展開
新カリの理念をふまえた成人看護指導の展開
小林 冨美栄
1
1東京女子医大看護短大
pp.17-24
発行日 1970年8月25日
Published Date 1970/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906362
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
総論と各科別看護の関連
本誌 成人看護学指導における一番大きな問題としては,成人看護学の総論部分が人間理解という大ワクできめてあるが,各科別の看護と有機的なつながりがないと学生から突っこまれるということを教務の先生方がよくおっしゃるのです。いわゆる人間的なものを総論編で学ぶ。ところが,頭の中だけで成人看護総論の部分に入っていっても,じゃあ,それを具体的に各科に応用し,それを臨床場面に展開するときにはそれほど差がないんじゃないかというあたりで,どういうふうにそういうものを有機的につなげたらいいかということですね。
それを具体的に,もう少し申し上げますと,要するに外来講師の数がひじょうに多いわけですね。それらの講師全体で,全部の講師のメンバーをひっくるめて,成人看護について話し合うとしても,なかなかそういうことができない。ともすれば,ばらばらに,この先生には,たとえばこの部分を何時間,この部分を何時間というふうに振り分けると,それぞれの先生は時間が少な過ぎるといってひじょうにオーバーしてしまう。特に持ち時間が少ない。
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.