特集 技術者養成と看護教育
特別論稿 後期中等教育再編成と技術者養成
佐々木 享
1
1専修大学
pp.23-29
発行日 1969年9月1日
Published Date 1969/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906227
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I.後期中等教育の真の意味
資本の要求に応ずべきもの
後期中等教育という概念が,わが国で,いつ頃から生まれたのか必ずしも明らかではない。第二次大戦後の新教育制,とくにその6.3.3.4制という段階区分に即していえば,中学校の3年間と高等学校の3年間を合わせた6年間の学校教育が中等教育であり,このうち前者を前期中等教育といい後者を後期中等教育という,というのがいわば常識的見解であろう。ところが,今日の政府・文部省の見解はこのような常識を大幅にはみ出し,あるいは踏みにじったものである。後期中等教育の拡充整備に関する中央教育審議会の答申(1966年10月31日)によれば,「後期中等教育の目的・性格」はつぎのように規定されたのである。
(一)十五才から十八才までのすべての青少年に対し,その能力を最高度に発揮させるため,義務教育終了後三か年にわたって,学校教育,社会教育その他の教育訓練を通じて,組織的な教育の機会を提供する。
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