教育月評
再び大学について
村松 喬
1
1毎日新聞社
pp.30-32
発行日 1969年6月1日
Published Date 1969/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906186
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第1回にひきつづいて,こんども大学のことを考えてみたい。
私は3月のはじめから4月はじめにかけ「毎日南太平洋洋上大学」というのの講師係で,香港,シドニー,ニュージーランド,トンガ,ハワイと,南半球の地域を一廻りしてきて,それについての感想もあるが,それはゆっくり考えをまとめたあとで,ここに書いてみるつもりである。こんどは前のつづきという意味で,大学について考えてみたいのだが,1か月あまり日本を留守にしていて,帰ってみると,事態は根本的にはなんら変わっていないので,大学のことをうんぬんする意味は十分あると思う。その間,東大の加藤総長代行が正式に総長になるとか,岡山大学で学生の投石により警官が死亡するとかという現象はあったが,問題の根本についての変化はなかったといっていいであろう。
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