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再び研究書の出版について
金原 一郎
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1医学書院
pp.193
発行日 1960年2月1日
Published Date 1960/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202771
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待望の所安夫博士の「脳腫瘍」がいよいよ出版されることになつた。A4判974頁・挿図874個・図表157個・18,000円の大冊である。一冊18,000円と云うと日本では最高価の書籍であり,医学書として勿論前例のない豪華版である。もつとも外国の医学書では一冊30,000円や50,000円のものは,そんなに珍らしいことではない。Schmolka:Cy-todiagnostik B5判161頁で12,000円に較べれば,まだ安い方である。最近入荷したものではMoellen-dorff:Mikroskop. AnatomieBd.4 Teil 4.31,800円Lubarsch:Handbuch Bd.13 Teil 3.29,800円の如ぎがある。
それでも研究者にとつては必読書なので,高い本だとこぼしながら買い求めざるを得ないのである。この4月医学書院で開催した外国医書展示会でLubarsch:Handbuch (既刊分だけ562,660円) Bergmann:Handbuch (既刊分だけ248, 680円)など陳列まもなく売切れてしまつた。私が毎度申し上げる言葉であるが(良いものは必ず売れる,必要は高価のものを買わしめる)と云う学術書の鉄則がここでも如実に示されている。
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