特集 看護教育研究会夏期講習会集録
心療内科
石田 行仁
1
1日本専売公社東京病院
pp.15-36
発行日 1968年9月1日
Published Date 1968/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906069
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こうして心療内科の道へ
心療内科という大きな題なんですが,私の話で何か感ずるところがあったら,皆さまに勉強していただきたいと思います。というのは自分で対象にぶつかって自分と対象が一緒に生活をしてみなければ,何事も身につかないという,そういう考え方が私にあるからです。
医者を5年とか10年やっておりますと,どうしても治らない患者が出てきます。いろいろ検査しても客観的所見が発見されない。それで何か方法はないかと思っていた時に,ある講演会で池見先生の話を聞き,これはいけそうだと思いまして,早速先生に「先生のお話をお聞きして感服しました。ついては先生のクリニックを見学致したいのですが」と申し込みました。プロポーズしたわけです。そうしたら「よろしい」というわけです。その時は他の病院に勤めていましたから,院長にいったわけです「今年は学会に行かなくてもいい。そのかわり九大へ行かしてくれ。」と口説きました。気むずかしやの院長さんでしたが1週間ぐらいの暇をもらって,九州へ出かけ一応勉強してきたわけです。
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