特集 教務主任
私の教務での一日
論稿 切に願う教育制度改善
江幡 美智子
1
1名古屋大学医学部付属看護学校
pp.25-27
発行日 1968年7月1日
Published Date 1968/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906033
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はじめに
私の教務主任生活もやがて4年になる。
いつの頃からかできあがった教務と学生との間の対立感情を,なんとかして緩和していきたいというのが,長年の私の念願だった。それには色々な要素があったことはたしかだ。教務主任の年代は約半分の若さとなり,したがって学生との年代の差もぐっとせばめられたので,話合うことによって緩和されていくものと思った。しかしその予想は見事に打ち破られ,今までのうっせきした感情が,関を切ったように逆な形で表れてきた。例えば寮の運営の問題,食堂の問題,寮移転の問題とよくもあるものだと思われるほど次々と続いて教務えぶつかってきた。まさに進退きわまれりといった心境に何度か立った。しかし何時も前に進まざるを得なかった。先輩格の教務主任は「まず3年は苦労しました。」と忠告してくれたのを覚えている。紆余曲折の多かった3年間はようやく脱した。一新された教務のメンバーも年代がぐっと若くなり,ようやく仕事に慣れ共に看護教育に情熱をそそいでいる。本年度からカリキュラムの改正も伴ないしっかりと歩みはじめたいような心境である。
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