教育技術ゼミ
教師の役割
沼野 一男
1
1東邦大学
pp.70-71
発行日 1968年5月1日
Published Date 1968/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906020
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教育の上で教師の果す役割は極めて大きい。教育ということは,学習者の環境を操作することによって,学習者の態度や行動を望ましい方向に変化させることであるが,学習者の環境を意図的に操作するという点では,教師は最も大きな役割を負わされているといえる。このことは誰にも異論のないことであろう。しかし,学習者の環境を操作するために,教師は具体的には何をするのであろうか。また,何ができるのか。こういう問に対しては,必ずしも簡単には答えることができないのではないか。被教育人口の増大と教育内容の複雑,高度化につれて,教育の様態が変化し,それに伴って教師の果すべき役割も,現在では昔とは較べものにならない程複雑となっているからである。
次にあげるのは,W. C. Trowが今日の教師の役割として述べているものである。これは主として小・中学校の教師を頭において書かれているようであるが,そのかなりの部分はもっと上級の学校の教師についてもあてはまると思われる。
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