特集 昭和40年度看護教育研究会夏期講習会集録
シンポジウム
総合看護について
助産婦の立場から
北川 蔦枝
1
1聖バルナバ病院産科
pp.22-23
発行日 1965年11月1日
Published Date 1965/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905938
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総合看護について掘り下げてまいっても,助産婦の業務自体が少し変わっていて,対象が健康なものとなっているので,きょうは助産業務というものにしぼってまいって,これから意見を述べさしていただきたいと思う。
ご存じのように助産婦の業務は,分娩介助に重点をおいていたのは従来のものであり,現在では母子保健に従事するものの一員として業務の内容も変わってまいったのであります。妊産婦指導,育児保育,家族計画,母性の健康管理などと拡大されてきたが,施設内の分娩が年々増加してまいったのに反して,助産婦の方は産科があまりにも忙しいといってだんだん減っていく一方である。したがって助産婦はほんとうに不足している。そこで病産院側では分娩室勤務にはぜひ助産婦を確保するという態度で出られるし,また助産婦自身の方も分娩室勤務は喜んでするが,他の勤務はあまりにも忙しいからと敬遠するような状態であった。そこでその不足を補うために,助産婦の代わりに看護婦や看護助手がそれに置き換えられるような傾向となってきた。
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