教育のひろば
未来への挑戦
鈴木 敦省
1
1立教大学
pp.37
発行日 1967年5月1日
Published Date 1967/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905817
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激流が河の途筋をかえてしまうように,社会の変動期に直面する教育は,教育をとりまく,さまざまな社会的変革や科学技術の急速な進歩に追いつけなくなって,あちこちで氾濫にも似た状況を呈するものである。
教材が豊富になり,新しい知識にとってかわる,治療法のめざましい革新にならって,看護法に変化があらわれる。多産多死型の人口の動きが少産少死に変貌をとげ,一世帯当りの人口が小さくなっていく。学歴革命といわれる進学率の上昇によって,今や日本の教育機構は明治以来90年がかりで蓄積してきた大学卒業生の数,350万人という人的資本をたった10年そこそこで養成できる巨大なマス・プロ機構に成長してしまっている。
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