特集 短大路線への階梯・その1
新しい看護教育の道
水野 祥太郎
1
1大阪大学医療技術短期大学
pp.14-17
発行日 1967年5月1日
Published Date 1967/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905812
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正しい教育で正しい知識を
たくさんの希望にもえた諸君をわれわれの学校に迎えたことは,まことにうれしいことです。諸君はこれから,われわれ医学・医療関係のものと一心同体のチーム友達として,おおいに将来活躍してもらうこととなります。
ここで,ひとこと諸君に申し上げておきたいことは,これから諸君が入ろうとしているところの医学関係の職業分野というものが,普通の職業とはいささか違ったものであるということであります。諸君はすでにそれについては,十分に研究し,十分な考えを持った上で,ここに志願してこられたものであると思います。しかし,実際にいままで私のように30何年の間この道をやってきたものの意見というものも,本日のこの機会に聞いておいてほしい,というのはこの職業が非常に特殊な職業であるからです。たとえば,医師・看護婦といった職業のものは,患者個人について,あるいは家庭の内部についていろいろと特殊の問題にタッチするような場合がすくなくない,そのとき,このようなプライバシーに属することを決して他人に口外してはならないという職業上の義務を持っているのであります。このように私たちのとって行く道には,他の多くの職業と比較して,特殊の状態があり,きびしさがあるわけであります。
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