特集 看護への職業的適応
看護協会からの援助—専門職能団体の機能
ロバート・K・マートン
1,2,3,4,5
,
吉田 映子
1コロンビア大学社会学
2アメリカ看護婦協会
3American Academy of Arts and Sciences
4アメリカ社会学会
5コロンビア大学応用社会学研究調査局
pp.11-18
発行日 1966年6月1日
Published Date 1966/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905635
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専門職能団体1)とは,専門的能力があると互いに認めあい,個人としてのばらばらの資格では行ないえない社会的機能を果たすべく結合した,専門職業従事者の組織である。任意参加の団体であるというのが,その特徴であるが,任意参加の程度は,場合に応じて非常に異っている。その範囲は,一方に郡単位の医師会の場合のように,所属しないことに対する罰則がきびしく,参加における選択の自由が少ないようなものから,他方,75以上ある全国工学会の場合のように,所属しないことに対する罰則がさほどではなく,参加における選択の自由が多いようなものにわたっている。
専門職能団体はまた,その機構においても異っている。それは中央のオフィスにより厳格に規制されていることもあるし,あるいはその団体の地方支部に,相当程度の自律を許していることもあろう。しかしながら,私はここで,重要なことではあるけれども,機構の様々な形態について,深く詮索するつもりはない。というのは,専門職能団体を,最も意味深く特徴づけているのは,機構ではなくして,その機能だからである。
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