特集 夜間進学コース
勤労学生の指導1年をふりかえって
井原 満子
1
1順天堂高等看護学校別科
pp.19-23
発行日 1965年4月1日
Published Date 1965/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905436
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はじめに
教務経験皆無でいきなり夜間の進学コースへはいり,仕事に追われ追われているうちにもう1年経ってしまいましたが,カリキュラムの問題,実習の問題,学生の問題,いろいろな問題が山積しています。教務事務の一つ一つから学んで働かなければならない状態の中であたふたとかけて来たような気持で,教育方針や将来の見通しにしたがった計画も不十分でこれから検討しながら進めていかなければなりません。また学生の悩みや希望も十分把握できていないように思われますので,夜間進学コースについて語ることに躊躇されますが1年間に感じたことを書いてみようと思います。
夜間進学コースの設置は,准看護婦の進学に対する真剣な願いと看護婦不足に悩む現状の中で,看護力の低下を来さないで進学への希望を達成させたいという施設側の要望から生まれたものだと考えられます。働きながら学ぶということは,一方では施設の職員としてその勤めを全うし,一方では学生として学生の本分を全うすることで,両方の目的を十分に達成するためにはかなりの困難が予想されます。この困難を克服していくためには施設側の暖かい理解と協力,教務側においては教育の効果があがるように目的達成のための十分な配慮,最後までやりとげるという学生側の熱意と努力,これら3者が一体となって努力していかなければならないと思います。
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