特集 うつの時代―うつ病を改めて理解する
青年期のうつ病
坂元 薫
1
1東京女子医科大学医学部精神医学講座
pp.359-363
発行日 2008年5月15日
Published Date 2008/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101315
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児童・思春期のうつ病や更年期のうつ病,老年期のうつ病がとり上げられることが多いのに比べて,青年期のうつ病は,意外にも正面から扱われることが多いとは言えない領域である.
20代の若者が何らかの抑うつ症状を主訴に受診した場合に,典型的なうつ病を想定する臨床家は少ないのではないか.たとえDSM-IV-TR1)のような国際的に繁用される操作的診断基準で「大うつ病エピソード」という診断がつくとしても,どこか「本当のうつ病」との微妙なニュアンスの差異を感じとる臨床家が少なくないのが現実であろう.
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