特集 現代の看護学生
座談会
看護学生はどんな不満をもっているか
長尾 十三二
1
,
関 知恵子
2
,
松浦 誼子
3
,
藤本 芳子
4
,
橋場 幸子
5
1東京教育大学
2慈恵高看学院
3関東逓信病院高看学院
4国立東京第一病院付属高看学院
5都立第一高看学院
pp.16-24
発行日 1964年7月1日
Published Date 1964/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905316
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物足りない一般教養科目
司会(長尾)実は私,これをお引き受けして,ちょっと医学書院から資料をいただきたいということで,「看護学生の意欲調査からみた実態」というこの本と,3年ほど前の「看学連の生活と意見」これをちょっと読ませていただいたんです。で,こちらのほうの意欲調査をざっと拝見しますと,学生の皆さんの不満が大きくいって三つ,ひとつは一般教育課目が物足りないという不満,それからもうひとつは実習にかかわる不満,実習の行なわれ方,時間が多過ぎる,それから評価の仕方がまずいというようなこと。三つめは学生の自治活動についての制限が多いとか,あるいは子ども扱いしているとかいうような不満,その三つがどうも学生の皆さんからの不満らしいですね。ところが教務のほうの意見をまとめたのを見ますと,実習について不満があることはだいたいおわかりらしいんです。特に臨床系統の人たち,実習の指導にあたってくださる入たちの中には,能力の上であるいは考え方の上で自分たちとはかなり開きがある人もある。それが学生の不満の原因じゃないかということはだいたいわかっていらっしゃるらしいんです。もうひとつ自由時間の考え方についてどうも教務と学生とは少し受け取り方が違うんじゃないか,ということも感じておられるらしい。
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