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—ひとつの提案—看護婦採用に計画性を
片野 とき
1
1公立岩瀬病院
pp.37
発行日 1962年2月1日
Published Date 1962/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904145
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看護教育11月号に掲載された山梨県立高等看護学院の教務の先生方の悩みをよんで,同じく地方において看護教育をしている私共の現状と共通する点が多々あって意を強くした次第でした。教育の問題とは多少異るのですが,私と同じような悩みをお持ちの婦長様方といっしょに,中央の大病院の総婦長様方にお願いかたがたご協力を願いたく,ひとつ提案致します。と申しますのは,いずこも同じ看護婦の不足についてですが,毎月看護関係雑誌に求人広告がでてきます。しかしいくら広告を出して人を集めようと試みても,看護婦の絶対数がたりないのですからいたし方のないことなのです。
広告をみて,またはつてを頼って,現職にある看護婦が職場を変えようとしていること。そして現に採用決定後に現職にある病院の都合など考えずに,なかば無理矢理に退職して職場を変える例も少なくありません。それでなくとも精一杯の勤務状態の中から急に減るのですから,なお一層仕事の面で残された人に負担がくるか,またどうしてもできない仕事のシワヨセは患者のほうに行くという状態です。そして,急に人員の補充をしようとしてもなかなかみつからず,私共の場合ですと個人医院に働く人をやはり無理をして採用してゆかなければならない現状ですし,それでも採用できれば良いほうでほとんどは来年の卒業年度まで待ちその間は欠員のまヽ仕事をつづけさせざるを得ないのです。
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