連載 癒しの環境・21
入院患者体験
高柳 和江
1
,
クミコ・クリストフ
1日本医科大学(医療管理学教室)
pp.690-691
発行日 1996年9月25日
Published Date 1996/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903757
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入院体験は人の心にどんなインパクトを与えるのであろうか.ある大学病院の重症病棟に健康な大学生10人を4日間入院させ,実験した1).最先端の医療機器の整った素晴らしい施設,患者の待遇も良いはずである.大学生はベッド上安静,トイレには歩行可.病衣を着てベッド上で病院食をとる.侵襲的なことは入院時の血液検査のみ.こうした状況で4日間の入院中に感じたことをすべて記載してもらい,分析をした.
はじめのうちは,健康な大学生は重症病棟が物珍しくてたまらない.「病院ってこんなところか.これがICUか」「病院の1日ってどのように過ぎて行くのだろう」「看護婦さんはいつも忙しそうだ」新しい環境に興味をもち,積極的に入り込もうとする.
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