連載 看護学校管理・運営のための12のポイント・ポイント8
学生の学習権を尊重すること!
江川 万千代
1
1遠賀中間医師会立遠賀中央看護助産学校
pp.1050-1056
発行日 2013年11月25日
Published Date 2013/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102561
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はじめに
看護専門学校を受験する学生の動機は,看護師として人のために役に立ちたい,または家族が入院したときのナースの姿を見て憧れた,大学に落ちたから看護学校へ進路変更したなど多岐にわたる。なかには,親の勧めで資格をとるように言われたからといって入学してくる学生もいる。いずれにしても,学校側がいったん入学生として受け入れた時点から,教育する側には,学生に対して学習権を尊重する責任がある。
しかし,入学動機が一定でない学生に対して,看護の専門的な知識・技術・倫理観を教授し修得させる過程では,さまざまな問題が生じているのも現実である。看護専門学校の目標の1つは,大学教育と違って,国家試験に合格し看護師の資格を取得させることにある。そのため,問題行動を起こす学生には,教員の指導力が問われ,相当なエネルギーを要しているのも事実である。
今回,学習権の問題と学生の現実的な問題について考え,事例を通しながらどのように対応していけばよいか考えてみたい。
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