発行日 2003年11月30日
Published Date 2003/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903547
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
21世紀は人権の時代とされ,医療においても人の優しさがより強く求められている.特にその活躍が期待されている看護職は,患者1人ひとりの多様なニーズにそった援助を行うために,医療チームの中での円滑なコミュニケーションが必要である.したがって,看護基礎教育においては,コミュニケーションに関する教育を充実させ,人の痛みがわかり生命と人権を尊重した対応ができる看護専門職を育成することが重要になる.
本書は,「他人の権利を尊重しながら,自分の権利を守る」ことを基本とした,アサーティブなコミュニケーションを多くの看護職がとれることを念願し,職場でアサーティブトレーニングを実施しようとしている人たちや,トレーナーに向け書かれた教本である.そのため,トレーニングの運用や注意点,参考になる体験談が多く取り入れられている.また,著者が日本の社会や文化に合ったアサーティブネスとは何かを丹念に検証し,効果が上がると確証を得たトレーニング方法が示され,なるほどと実感できる貴重な実践書である.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.