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書評 —編:田中 勝,安齋 眞一—皮膚がんバリエーションアトラス
名嘉眞 武国
1
1久留米大学・皮膚科
pp.824
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204891
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このたび医学書院より『皮膚がんバリエーションアトラス』というタイトルの書籍が発行された.編集は田中 勝先生(東京女子医科大学東医療センター教授)と安齋眞一先生(日本医科大学教授)のお二人である.お二人の専門領域はダーモスコピーと皮膚病理組織学であることは周知のとおりである.完成させるまでの想像を絶するような時間と労力がまさに伝わってくる力作である.
まず全体の構成については,皮膚がんの代表として第Ⅰ章「基底細胞癌」,第Ⅱ章「有棘細胞癌およびその類症」,第Ⅲ章「悪性黒色腫」,第Ⅳ章「その他の皮膚がん」を掲げ,最後に第Ⅴ章「皮膚がんと鑑別を要する良性疾患」と大きく5章に分類している.そして各章の冒頭に「臨床像と病理組織像のポイント」として,すべて安齋先生ご自身が解説している.ここでの病理組織像の写真は鮮明度が素晴らしく,内容も若い先生方でも明確に理解しやすいものとなっている.また近年提唱された疾患名の解説も盛り込まれ,最新の知識も学べるものとなっている.評者も大変勉強になり,今後大いに参考にできるものと確信した.
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