焦点
21世紀,クリティカルケア看護の実践・研究がめざす方向
井上 智子
1
1東京医科歯科大学大学院
pp.874-879
発行日 2003年11月25日
Published Date 2003/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903531
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20世紀に誕生したクリティカルケア看護は,21世紀にどのような方向をめざすのだろうか.クリティカルケア(集中治療)がこれまでに人々にもたらしたものや,数々の現場での看護実践の蓄積,さらには看護研究の成果を振り返ることを試み,それをもとに今後の医療の方向性を推察し,クリティカルケア看護のめざす方向を明らかにしていきたい.
なおクリティカルケア看護という用語は,従来の急性期看護の考え方とは異なり,急性期と急性期からの回復過程,さらには慢性期や終末期など,あらゆる場面,状況において極めて死に近く重篤な状態にある患者へのケアを意味するものとする(図1).言い換えれば,経過別区分による各時期は,それぞれにクリティカルな要素を内包しているのである.
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