今月の主題 臨床検査と医療経済
わが国の医療経済の動向
21世紀の医療改正の方向
天神 美夫
1
Yoshi TENJIN
1
1(財)佐々木研究所附属杏雲堂病院
pp.1725-1729
発行日 1997年12月15日
Published Date 1997/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903588
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21世紀の医療が大きく変わる歴史的な時期が,今訪れている.従来から行ってきた医療法の改正や,保険点数の取り扱いとはまったく異なる方向が示されていることから,本稿では,与党内に設置され,平成9年8月30日に提示された"医療保険制度改革協議会"の改革案を中心に述べるとともに,参考として厚生省原案も併記してみた.これは,与党案を理解しやすくすることを目的としたものであり,従来の厚生省原案が微調整のままで法文化する方式とは異なったスタイルになろう.
臨床検査または検体検査単独で将来の図式を考える時期ではなく,大きな流れの一環として捉える必要がある.また現在,臨時国会で審議されている介護保険法案および関連法案も医療の形態を大きく変えることになる.
この中でも,医療法改正法案の行方次第では,さらに地域医療圏内での検体検査の体制が大きく変わることになる.
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