特集 看護師国家試験出題基準の改定
看護師国家試験出題基準(全文)
成人看護学
pp.844-850
発行日 2003年11月25日
Published Date 2003/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903524
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成人期にある人々は,心身の機能の成熟期にあり,徐々にあらわれる老化現象に適応しながら,生産活動に従事し子どもと老いた両親を扶養し,最も社会的責任の重い日々を送っている.現代に生きる成人の生活様式は利便性とひきかえに機械化の一途をたどり,かつ多様化し,生活環境全般がストレスに満ちており,成人の生活や健康にさまざまな影響を及ぼしている.一方,医療においては医療倫理の確立や非侵襲的治療の開発が進みながらも,依然として生命の危険が伴う検査や治療が多く,それらに看護師がかかわらないことはない.
したがって,今回の成人看護学の出題基準の改定にあたっては,これまでの出題基準において,多様な健康障害に対するアセスメントとそれに基づいた看護計画に力点がおかれていたことに加え,成人を援助するときの基本的なアプローチ,看護師として要求される機能障害への観察技術,検査や治療に伴う危険性に対する安全管理にかかわる知識を問うことにし,以下の内容にした.
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