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成人看護学‘成人保健’の授業の展開
西山 久美子
1
,
河本 令子
1
1長崎大学医学部付属看護学校
pp.36-39
発行日 1985年1月25日
Published Date 1985/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908058
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看護の基礎教育における成人看護学教科目‘成人保健’の教育のねらいは,成人期疾病発症の特徴およびその予防法を理解させ,対象に応じた適切な援助ができる能力を養わせることにある.この目標達成にあたり,私たちは学生が成人の保健活動に興味をもち,授業に積極的に参加することが必要だと考えている.しかし,身体的に諸機能が最高に発揮でき,健康障害の最も少ない時期にある学生は,自己の健康を過信したり,健康上誤った生活を送りがちで,保健への関心が低いのが現状である.
当校の学生は将来,保健医療従事者として活動していくわけだが,自己の健康が前提となって,ひいては対象の健康の保持・増進に寄与できるものだと考える.そこで授業の展開として,健康管理の登山口にある健康診断・体力診断を通して,学生に保健に対する動機づけを行い,次いで成人病発症の危険因子とその影響および予防法について教授し,学生の日常生活の態度の変容や,より健康的な生活の実践を期待するとともに,対象の健康の保持・増進のための活動を理解させるよう努めている.
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