連載 医療と社会 ブックガイド・31
向井承子の本
立岩 真也
1
1立命館大学
pp.784-785
発行日 2003年10月25日
Published Date 2003/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903506
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先日,最新作『患者追放―行き場を失う老人たち』が届いた向井承子の本を今回は紹介する.著者紹介には次のようなことが書いてある.1939年生.61年北海道大学法学部卒業,北海道庁勤務,64年退職後,婦人団体機関紙編集者などを経て,現在ノンフィクション・ライター.医療を中心としたテーマを執筆.
私が知っている単著は13冊あって,いま書店で買えるのは7冊.医療に関係するものでは,1つ前の著書が『脳死移植はどこへ行く?』(晶文社,2001年,317p.,1800円).他にもこの主題についての著書,文章がある.ただ最初には,自分の子ども,自分の親のことがあった.子どもの医療についての本が『小児病棟の子どもたち』(晶文社,1981年,280p.,1320円),『医療最前線の子どもたち』(岩波書店,1997年,223p.,1200円)と16年の間をあけて2冊出ている.(前者もまだ買える,晶文社はよい出版社だ.)『患者追放』の中にこの2冊について以下の記述がある(p. 123-124).
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