特集 看護学生の論文―大賞・入選論文の発表―看護のこれからを担う学生たちから寄せられた22篇
4年間で看護を学ぶことは厳しい
野原 夕起子
1
1沖縄県立看護大学
pp.612-613
発行日 2003年9月25日
Published Date 2003/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903471
- 有料閲覧
- 文献概要
看護大学では,一般教養を身につけながら,ゆとりをもって看護学や保健学の勉強に励めるものだと思っていた.しかし,大学3年間を振り返ってみると,一般教養や看護学,保健学の基礎知識や看護方法,実習などカリキュラムの多さによりあまりにも詰め込みが多く,結局何も残っていない現状がある.満足感や達成感のないままに進んでいたためもっと要点を絞れないものかとジレンマを感じた.
大学の1年次は語学や社会学などの基本科目に加え,生理機能学や人体解剖学などの専門支持科目や看護学原論などの看護学の基礎や看護技術習得のための看護方法が入ってくる.この時点で,看護学や看護技術の大まかな基礎を習うことができ,看護大学に通っているのだという実感が湧いてきてよかったのだが,基礎を習ってもカリキュラム上,実習時期はその半年後や1年後であり,学生は習得した技術をすぐに臨床の場で発揮することができない状況である.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.