実践報告
看護教育における基礎科学実験のあり方―健康科学実験の実施を通して考える
市瀬 孝道
1
,
甲斐 倫明
1
,
高橋 敬
1
,
安部 真佐子
1
,
稲垣 敦
1
,
草間 朋子
1
1大分県立看護科学大学
pp.396-401
発行日 2003年5月25日
Published Date 2003/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903412
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はじめに
近年の医療を取り巻く環境の変化に伴い看護・保健の担うべき役割がますます増大し,看護師・保健師には,豊かな人間性はもちろんのこと,医療・保健に関する高度な専門的な知識・技術,総合的な判断力など多岐にわたる能力が求められている.文科省からは,平成3年のカリキュラムの大綱化,平成14年の看護技術に関する教育の充実などの方針が打ち出され,それぞれの大学がプロとしての心技を備えた看護師・保健師を養成するために,一般教養,看護の基礎科学教育,看護の専門教育などのあり方・やり方についてさまざまな工夫を凝らしているところである.総合的な判断力をもち,チーム医療の一翼を担うことができる質の高い看護師・保健師を育成するためには,大学教育の中で,医学教育と同様に看護の基礎科学教育をさらに充実させ,ヒト,人,人間に関する基本的なことを十分に理解させることが極めて重要である.とくに,看護の専門科目との有機的な連携を図った基礎科学教育を企画し,実行していくことが不可欠である.そこで,本稿では,本学の看護の基礎科学教育の中の「健康科学実験」を紹介し,ご批判をいただくこととした.
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