連載 私のすすめる本・16
“老い”への感性
榛葉 由枝
1
1天竜すずかけ病院
pp.306-307
発行日 2003年4月25日
Published Date 2003/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903394
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高齢社会が身近な現実になり,高齢者介護をめぐる問題に,各方面から,かつてないほどの注意が集まるようになりました.そんな中,老人医療の現場で看護・介護する人々がとまどうケースも多くなっています.今までの常識が非常識に,非常識が常識になってしまうことさえあり,その変化の速さが普通ではないのです.
これまで良くも悪くも曖昧な薄明かりの世界であった老人医療をとりまく問題(看護や介護も含めて)は,今や国を挙げて考えるべき問題となり,様々な分野の知性が結集して,新たな視点でこの世界を照らし始めました.ノーマライゼーションの理念のもとに「共に生きる社会づくり」が主題になっている現在,もうこの状況が後戻りすることはないでしょう.
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