連載 病態生理学講義ノート・5
細胞の内部環境(1)―体液とはなに?
内藤 恭久
1
1浜松医科大学病理学第一講座
pp.404-409
発行日 2002年5月25日
Published Date 2002/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903208
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はじめに
今回から,私が看護学校で講義をしている状態により近い方法で身体の維持・再生のしくみや病気についての基本的な知識を身につけるための説明をしていきたいと思います.
看護の最終目的の1つは,患者さんのその時々に応じた病気を理解し,日常生活行動の援助をすることです.だから,ヒトの身体の働きの仕組や病気を知ることは,これから看護の現場で患者さんの発している生体のバイタルサインズのデータ(心電図や血圧・脈拍からの情報の把握と解釈,輸液量,尿量などの把握,食欲の有無,排便の状態,体温測定,呼吸の状態など)とそこから得られる情報を適格に判断し,その解釈を通して,その場その場に応じた適切な生活援助をして行くうえで極めて重要です.特に解剖生理学や病態生理学は,基礎的な病気への理解を深めるための大切な教科となります.
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