焦点
「控訴せず』を聞いて
村井 君子
pp.627
発行日 2001年8月25日
Published Date 2001/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902559
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1961年冬,私はハンセン病療養所・栗生楽泉園に准看護婦として就職しました.看護婦は少なく,准看護婦との仕事の区別はありませんでした.療養所から約8km離れた鉱山で働く両親とともに7歳からそこに暮らした私は,周囲の大人からハンセン病(らい病)のことを話に聞くことはありましたが,実際に療養所のなかに入ったのはこの時が初めてでした.
初めてつく仕事,そのことに緊張するのは当然ですが,それ以上に,いままで知らなかった療養所内のさまざまなこと,風景がいまも昨日のことのように思い出されます.
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