調査研究
看護学生の自己意識に関する研究―自己評価と自己成長性の関連
佐藤 昇子
1
,
橋本 笑美子
2
,
辻 紀代子
3
,
小坂 環
4
,
登尾 公子
5
,
飯野 君子
6
,
岡田 洋子
7
1旭川厚生看護専門学校
2北海道立旭川高等看護学院
3国立療養所道北病院付属看護学校
4旭川市医師会看護専門学校
5旭川赤十字看護専門学校
6市立名寄短期大学看護学科
7旭川医科大学医学部看護学科
pp.1076-1081
発行日 1999年12月25日
Published Date 1999/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902182
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はじめに
看護職に求められる対人関係能力・自己理解力が,期待されるレベルまで到達していく過程で,他者とのコミュニケーションや対人関係の成立が困難であるなど,学生は多くの困難状況に遭遇している.青年期の発達過程にある看護学生は,アイデンティティの確立が重要課題であり,自らの内的衝動や他者との関係において揺らぐ不安定な時期でもある.
一般に職業人として発達していく過程において,自己概念の変容が重要な課題であることが指摘されている(Super, D. E.)1).同様に,看護学生の看護職としてのキャリア発達には健康な自己概念の形成が不可欠であり,この自己概念を形成する重要な要因の一つに,自己評価があげられている2).先行研究3)でも,自己教育力を形成する主要な要因として,自己成長性と自尊感情の関係,およびその重要性が報告されている.
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