特集 看護教育をとりまく1年の動き
実習教育のあり方を見直す―医療現場は大きく変わってきている
佐藤 紀子
1
1東京女子医科大学看護学部
pp.1038-1040
発行日 1999年12月25日
Published Date 1999/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902172
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訪問看護に同行して
10月中旬,北海道にある滝川市立病院を訪問した.訪問の目的は,看護部門を挙げて取り組んでいる地域全体を包含した保健医療福祉活動について,看護の視点から取材することにあった.限られた時間の中での取材であったが,都会の大学の教員である私にとって実に刺激的であった.
併設された市立看護学校には9名の専任教員がいる.その中で「在宅看護論」を担当する教務課長でもある岩内栄子さんは,毎週月曜の午後には市立病院の訪問看護室のナースと共に訪問に出かけている.応援とか見学をするという立場ではなく,1人のナースとして訪問看護をしているという.したがって通常は2名で運営されている訪問看護室は,月曜の午後は3人のナースが仕事をすることになる.岩内さんは看護教育のカリキュラムに在宅看護論が組み入れられる1年前からこの活動を始めたのだが,「勉強させてもらっています.それがあるから講義もできますし,実習計画に対しても机上の空論ではないアドバイスができると思っています」と話してくれた.
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