特集 看護教育をとりまく1年の動き
臨床に定着した看護診断―基礎教育での取り組み
江本 愛子
1
1三育学院短期大学
pp.1041-1044
発行日 1999年12月25日
Published Date 1999/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902173
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はじめに
今年7月,日本看護診断学会第5回学術大会(以後第5回学術大会とする)が横浜で開催され,筆者は企画委員として関わった.学会移行前の研究会から10年目という節目を迎え,改めて学会の方向付けをする記念すべき学術大会であった.この10年間に看護診断に関する一般の理解が高まり,看護診断導入による現場の変化も発表されるようになった.これらを見れば,看護診断は静かにわが国の臨床に定着したと言ってよいであろう.
看護診断導入の動きは25年を経過し,現在では北米だけでなく欧州,アジア,南米,オーストラリアなど世界的に展開されている.この動きには,社会の健康ニーズの変化に対応できるような看護職の自律を追求してきた歴史がある.また,看護の責任範囲とは何かという実用主義的な知識の体系化を図ってきた経緯がある.
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