NURSING EYE
異文化に触れて考えた私の看護―パキスタンでの医療活動を経験して
村井 淳子
1
1長野県看護大学
pp.146-149
発行日 1999年2月25日
Published Date 1999/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902022
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私は大学に編入して現在4年生.編入する前は看護婦として臨床で働いていた.再び学生となった97年の夏,私はカラコルム山脈の麓でNGO団体が行う医療活動に1か月間参加した.大自然のもとで営む村人の生活は,日本の生活とは大きく異なっていた.私は,子どもたちと大地の上を駆け回り,村人の家でチャイを飲みながら彼らの生活に触れることを大いに楽しんだ.しかしその一方で,十分な医療が整わないパキスタンの村人たちから寄せられる過大な期待に対して,どう応えるべきかに悩み,異文化での医療活動の難しさも実感した.
この貴重な体験は,私自身の視野を広げ,改めて看護について考え直す機会ともなった.あの時見たこと感じたことをもう一度振り返り,その体験から学んだ「看護」についてまとめてみたい.
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