特集 未来を見据えた看護教育を―いま,何を準備するか
未来に向けての看護教育のチャレンジ―看護の可能性はコンサルテーションにある
住吉 蝶子
1
1国際医療福祉大学
pp.730-735
発行日 1998年10月25日
Published Date 1998/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901912
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医療ケアの提供方式が大々的に変化してきている今日,看護教育は将来に向けての大きい変化に直面している.ここ50年にわたり,看護は病院施設の中でのケアに焦点があてられ,看護教育においてもそれに即した教育が展開されてきた.また病院は専門分野を非常に明確にして治療を行ってきたため,看護における専門分野も病院での治療に合わせたものが相当数あり,看護教育はこの専門分野に準じて教育実践してきた.
しかし,今日の医療ケアの動向は以前のものとは反対の方向に進んでいる.病院だけが患者への高度医療を行う所ではなく,高度医療ケアは地域社会,そして家庭へと広がっている.看護教育も地域社会の人々の健康に熱い目を向けていかなくてはならない.これからの看護者は地域社会の人々の健康の保持,増進,疾病の予防,そのための家族の役割に働きかけていく者でなくてはならない.
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